いい年なのにテレビっ子!

テレビの感想や芸能ネタなどのつぶやきリポート

高嶺の花 「もう一人の自分」というわかりにくいものをあえて突き詰める

もう一人の自分を取り戻す=華道の才能を取り戻すということなんですが、こういったわかりづらいもの、視聴者が好みそうにないものをここまで煮詰めるとは意外でした。

そして、煮詰めることにより(物語のメインに据えることにより)、だんだんこの「もうひとりの自分」が、視聴者が興味をもてる要素になってきました。

最初はぼんやりとしていて、全く入りこめない世界だったのですが、それを繰り返し扱うことで、見ているほうにもこのテーマが入ってくるようになった。

粘り勝ちですね。というか、このテーマを諦めずにずっと突き詰めた作り手側の勝ち。

石原さとみが華道の能力を取り戻せるかに視聴者の関心が高まったところで、再び峯田和伸との恋愛をからめてくる流れはとても良かったです。

さて、石原さとみですが、結婚式で男に逃げられる→もう一人の自分が見えなくなる→峯田和伸と恋をしても、もう一人の自分は取り戻せない→ならばと、峯田和伸を傷つけ罪悪感を負うことでもう一人の自分を取り戻そうとするが失敗→恋愛感情のない大貫勇輔と寝ることでもう一人の自分を取り戻そうとするが、これは未遂に終わる、というところまで進んでいます。

必死に華道の力を取り戻そうとする石原さとみですが、峯田和伸はもう一人の自分は大人になったら見えないものということに気付き(?)ます。

この峯田和伸の自論が正しいのかどうかはわかりませんが、なかなか説得力のあるオチというか、いいところに落としてきたなという感じ。

視聴者も納得しやすいオチです。

引き続き石原さとみはもう一人の自分を取り戻すことに固執するようですが、いつこの執着がなくなり、峯田和伸との恋を選びとるのか。

結果はわかっていても、過程が気になります。

何かを得れば何かを失う、こういったこともこのドラマのテーマだと思うのですが、それをうまく表現できるか、より多くの視聴者に理解できる形に落とし込めるか、このあたりにも興味が出てきました。

ドラマのほんとのテーマは石原さとみと峯田和伸の純愛というか、本当の恋なので、ラストに向けてこちらに比重がかかっていくはず。

前回のラストのエレベーターのシーンのようなものが増えていくんじゃないかと期待します。

あのシーン、なんだか懐かしかったですね。野島伸司のドラマって感じがしました。古いテイストですが、久々に見ると結構良かったです。

世界で二人っきり、みたいな世界観が人気だったんですよね。

世間を敵にまわしたり、世間から理解されなかったり、世間を拒否していたり、そんな二人のシーンを数多く作ってきた野島伸司の得意とするものです。

若い人にとっては新鮮だっただろうし、意外に人気が出るのでは?

このドラマ、数字が悪いと話題になっていましたが、そうでもないと思います。

最近は9%台を維持しているし、そんなに悪くない。もっとひどいドラマがいっぱいあります。

石原さとみとしては低い、みたいな書かれ方をされたり、綾瀬はるかのドラマと比べると低い、みたいな取り上げ方をされてますが、別にいいのでは?と思ってしまう。

全ての主演ドラマで高視聴率をたたき出すなんて、昨今では絶対に無理です。

当たったり外れたりがなければ、「当たり役」なんて言葉もできないしね。

それより、数字が気になるといえば、米倉涼子の秋ドラマ「リーガルV」が数字がとれるかということ。

ドクターXではめちゃくちゃ数字を稼ぎまくる米倉さんですが、他の役をやっても高視聴率がとれるか。

平均で15%超えたら成功だと思いますが(テレ朝は20%ぐらいを設定しているだろうが)、そんなふうにうまくいくのか。

脚本は橋本裕志なので、ある程度の内容は保証されている感じはします。

米倉涼子は元弁護士で弁護士事務所の管理人(社長みたいなもの?)のポジションでいろんな事件にかかわっていくようです。

基本的には勧善懲悪な内容になりそうです。

ダークな噂がつきまとう元弁護士ということで、どこかドクターXの役柄と被るところも。

医者から弁護士になっただけで、そんなに変わらないじゃん・・・(でも、そんなに変わらないほうが数字がとれそう。そのパターンで20%超えたりして)そんな結果にならないことを期待します。