海月姫 月9というより深夜ドラマ。オタクの描き方もまずい
初回のラストシーンでバックハグですか。アクセル踏みすぎな感じが。
たまたまかもしれませんが、初回で客(視聴者)をできるだけ取り込もう、そのためにいろいろと要素をぶち込もう、もちろん胸キュンシーンも忘れずにね! で放り込まれたシーンにも見えました。
ぜんぜんキュンキュンしないし。唐突すぎたしね。
ということで、初回を視聴しましたが、個人的な好みもあるでしょうが、これ、大失敗ではないでしょうか。
とにかく必要以上に騒々しい。尼ーずのシーンが最悪です。ちょっとイライラする。
一緒に出ている瀬戸康史や木南晴夏がもったいなくて、かわいそう。
オタクの描き方が典型的すぎるというか、古すぎてついていけない。馬鹿にしてるように見えるんですが、どうでしょう。
今はオタクって言っても見た目とか言動はすごく常識的で、ある特定の分野にだけ造詣が深いって人がたくさんいて、そういったイメージもひろがってるので、こういった誇張した描き方はまずいですよね。
何よりまずいのが、面白く見えないということ(面白く見えないから、馬鹿にしてるように見えるんだな)。
演出もまずいんだろうが、出演者たちの演技力にも難がある。
主演の芳根京子は役が合ってないのか、もともとの演技力がまずいのかはわかりませんが、このドラマで確実にバツがつくと思います。
尼ーずのシーンがメインのひとつのドラマだと思うんですが、そのシーンがこれだけおもしろくないと、全体的な印象も悪くなります。尼ーずのシーンが長いし。
マンガ原作に忠実なのかもしれないけど、ドラマなんだから多少チューニングしないと違和感バリバリです。
マンガをいじって失敗すると原作レイプとか言われるから、同じ失敗するなら原作通りにって結果がこれなのかもしれないけど。
ドラマ化の技術がなかったら、安易にマンガをドラマにしなきゃいいのにって視聴者は思って見なくなる。フジだけじゃないから、仕方ないのかな。
マンガ通りにと書きましたが、原作よりキャラの誇張がつよいのでは? と思ってしまいます。
誇張されたキャラが気にならなかったのは、瀬戸康史、要潤、泉里香あたり。
こうやってみると、キャラうんぬんもあるけど、やっぱり演技力とか役との相性の問題がでかいような。
泉里香の枕営業バリバリの不動産ウーマンとか、異常に車を愛する運転手の要潤とかは見てて期待が持てるなと思いました。振り切ってやってたし。
なので、天水館以外のシーンが増えるとおもしろくなるかもしれない。
でも、それじゃこのドラマが進まないんですよね。
あと、このドラマのひとつの売りである瀬戸康史の女装ですが、きれいなんだけど、思ったよりも男っぽいというか、男が残る仕上がりになって、こちらも空振り。
童貞キャラの工藤阿須加は、さわやかでいい人そうだけど、意外に経験豊富そう、みたいに見えて、これもいまいち。
えらいんだが、ふざけてんだかわからない北大路欣也のほうがおもしろかったです。
自分に自信がもてなくて、世間におびえているオタクたちの成長物語でもある本作ですが(原作では)、それが上手く描かれるとは思えませんでした。
芳根京子、瀬戸康史、工藤阿須加の三人の三角関係というか、恋愛要素を強くしたいというのを初回で強く感じたし。
恋愛コメディ方向ならそれでもいいけど、そっちもうまく表現されそうにない感じもするんですよね。
初回を見た感じでは、成功する要素にあまりにも乏しい感じがしました。
↓↓海月姫の原作者、東村アキコの名作↓↓