デイジーラック 佐々木希より、夏菜や中川翔子の物語のほうが断然おもしろい
つまらないといっておきながら、なんとなく見てしまうデイジーラック。
既視感バリバリの内容なんですけどね。ついつい録画を暇なときに見てしまう。
意外性もなにもない内容なので暇つぶしにちょうどいいのかも。何かをしながら流しているのにも適してます。ディスりすぎか。
ということで、見てて思ったのは、佐々木希のキャラがなんともステレオタイプでつまらないということ。
三十手前、男に振られ、職を失い(会社倒産)、気づいたら自分は何も持ってない・・・ああ、そうですか。みんなそんなもんですよ、40になっても50になっても。
でもみんなだましだまし生きてるんです。
小娘のクソな悩みがまずうっとおしい。そして、佐々木希の恋愛相手がまた・・・ツンデレ二枚目な鈴木伸之。
職人気質で気難しいけど、実は優しく誠実で男気溢れる男なのです。漫画チックすぎる。
佐々木希も鈴木伸之も嫌いじゃないけど、これだけ単純な役をやっていると、見た目がいいせいか、ものすごいアホっぽく見える。キャラが軽すぎなんですよね。
単純すぎる。
で、周囲の女子たちのほうが見応えがあります。まずは夏菜。
仕事に一生懸命で男勝りなサバサバ女子です。こちらもひと昔前のキャラっちゃーキャラです。さらにだめんずだしね。
そんな夏菜がライバル会社のやり手営業マンに恋をします。
この男が桐山漣。女に寄生するようなダメ男ばかりを相手にしてきた夏菜はちゃんとした普通の男との恋愛に四苦八苦します。
男性経験は豊富なんだけど、ダメ男経験しかないせいで、ちゃんとした男との距離の取り方がわからないという表現はおもしろい。
しかも、やはり男を見る目はどこか欠落していて、この営業マンも仕事はできるが若くしてバツイチで、しかも別れた嫁と同じ職場で働いています。
付き合うと苦労するような男ばかりに惹かれるダメ女に夏菜がはまってます。
「あ、そっちじゃない」ってな男を選びそうですもんね、夏菜。
中川翔子もなかなかなこじらせキャラです。フリーのバッグ職人で処女。
夏菜の弟、磯村くんに好意を寄せられていますが、仕事に必死でそれどころではありません。
何もかもかなぐりすてて好きな仕事に走ったのに、成功をおさめられずに迷走中。このあたりがリアルです。
しかし、佐々木希のように「自分には何もない」と悲観的にならないキャラなのは良い。
30で「何もない!」ってそんなに落ち込むのって現代のリアルではないですよね。
昔より長生きになって、大人になりきる年齢も遅い現代人にとって30はそれほどの区切りではなくなってます。
むしろ40とか50のほうが重い問題となっている。更年期とか不調も出るしね。
妊娠のデッドラインを考えるときも、30より40を意識するでしょう。もはやそんな時代になっているのに・・・
30で右往左往する女の物語はちょっと時代遅れかもしれません。切実さがそんなに出ないし。
あと、もう一人おもしろいのは、結婚したのに旦那に振り向いてもらえず、SNSでつながった元彼とあっさり不倫に走りそうなダメ嫁な徳永えり。
ヒロイン感が強いです(ダメなヒロインだけど。いちいち大騒ぎする感じがヒロイン向き)。
旦那はエアロビに一生懸命で(さらに女が出てくる可能性も大)、徳永えりはかまってもらえません。
そこで、「ちょっと遊んでやろう」ってな感じが見え見えの元彼にあっさりと傾きます。簡単~。
でも、嫌いじゃない、キャラとして。
こんなに芯のないブレやすい女っておもしろいです。ドラマチックに生きそうだしね。
ということで、佐々木希とそのお友達たちですが、一番おもしろくないキャラをやっているのは佐々木希ということになります。
なんだか気の毒だね、主演なのに。
でも一番いい男をあてがわれてるし、ま、いっか。
そんなふうに納得されているかどうかは知りませんが(そんなこと思ってないだろう)、最終回までがんばってほしいです(体調、大丈夫なんですかね)。
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