ユーミンからの、恋のうた。
ユーミン、テレビに出まくってますね。
45周年記念ベストアルバム「ユーミンからの、恋のうた。」のプロモーションのためのようです。
そんなにプロモーションしなくても売れそうですが。買う層は中高年の一定層で、がっちり握ってるし。
NHKのSONGSではユーミンがよく旅する街ということで、金沢をとりあげていました。
そこで認知症になり、今は施設で生活している恩師を訪ねていました。
認知症になったとはいえ、とてもちゃんと会話のできる方で、しっかりしたおばあちゃんでした。
この方は、女性がまだまだ社会進出してない時代、男社会のテレビ局(だったかな。ラジオだったかな)で働き、ユーミンを強力にプッシュしてくれた方だそう。
この方に「まあ、ゆっくり楽しみなさいよ(みたいなことだったと思う)」と言われ、ユーミン、泣いてましたね。
泣いてるユーミンがかわいそうで、なんとなくもらい泣きしそうなりました。
恩師といわれる人が死に近づいている姿を見るのはどんな気持ちなのでしょう。まだちゃんとした会話もできたりする分、つらいんでしょうね。
さて、ユーミンのベストアルバムですが、曲はユーミンセレクトだそうです。名曲がずらりです。
ディスク1から見ていくと・・・
個人的に気になるのは「スラバヤ通りの妹へ」「セシルの週末」「セプテンバーブルームーン」あたりでしょうか。
「スラバヤ通りの妹へ」はYouTubeで天海祐希が歌っているものが転がっていました(もうないのかな)。
あれも印象的だったけど、ユーミンが歌っているのももちろん良いです。
どことなく哀しいけど印象深い歌です。
「セシルの週末」はちょっと不良でヤリマンみたいに思われてる(?)女の子が真面目な男と恋に落ち・・・みたいな話です(解釈違ってたらすみません)。
「セプテンバーブルームーン」はちょっとブルーになっている男の子の隣に寄り添っている女の子の歌。
男の子はブルーなのに、女の子は恋に恋しちゃってるから、ハッピーハッピーしてる感じがもれてておもしろい歌です。
ディスク2で印象的な曲は、なんといっても「思い出に間にあいたくて」。
♪今夜中、今夜中に会えば、間に合う、間に合うはずだった。二人の思い出に♪
♪いらない、いらない合いかぎを、ポストに、ポストに落として、あなたはもう居ない~♪
♪抱いてと、抱いてとせがめば、続いて、続いていたかしら♪
など、印象的なフレーズが多いです。あまり知られてない名曲ですよね。これを期にメジャーになってほしい。
ディスク2にいい曲が集中してます(個人的には)。
「ふってあげる」「もう愛は始まらない」「ナイトウォーカー」などもこのディスク。
「ふってあげる」は自分から心が離れているのに、別れを切り出せない男に対し、自分から別れを切り出す女性の話。
♪これ以上あなたを疲れさせちゃ、思い出したくもない恋になる♪
♪シーズンのページがさかさまにめくれて、一番笑ってるショットで止まってる♪
など、こちらも心に残るフレーズが並びます。
ディスク3では、「満月のフォーチュン」「破れた恋の繕し方教えます」などが好きですが、ディスク1、2に比べラインナップが弱い感じがします(個人的にね)。
それにしてもやっぱりユーミンは印象に残っている曲が多い。
あらためてすごい人だなと思います。詞がね、ちゃんとストーリーとかシーンが浮かぶものになっている。
今の若い人の書く詞は「細切れ」シーンをつなげたようなもの(それに気持ちを表すものを絡めている)が多いんですが、ユーミンの書く詞は違う。
短編小説のように一曲の中でストーリーが完結してます。
こういった詞をかける人でやっぱりすごいなと思うのは古内東子さんですが、最近はあまり活動されてないようで残念です。
子育て中なのかな。お子さんの手が離れたら、またバリバリ曲作りしてほしいです。
CMやドラマで取り上げられてなくてもユーミンは名曲をいっぱい作ってます。
むしろ「思い出に間にあいたくて」のような、あまりピックアップルされてないアルバム収録曲のなかにこそ名曲があります。
そういった曲がこういったアルバムでひろまったらいいなと思います。