いい年なのにテレビっ子!

テレビの感想や芸能ネタなどのつぶやきリポート

カルテット(最終回) から揚げにレモンの次はパセリ。でも、一番印象に残ったのは吉岡里帆の「人生ちょろかった!」

松たか子、実刑くらってなかったですね。懲役がついてました。

最終回、意外性はなかったですけど、きれいにまとまってましたね。相変わらず小技がきいていた。

松たか子と満島ひかりが控室に二人になるシーンが良かったです。

サオトメマキをかたっていた松たか子がコンサートの一曲目に選んだのは「死と乙女」。

これに満島ひかりがかみつきます。「なんでこの曲にしたの?」と。

「好きだから」

このあたりから松たか子がちょっと蓮っ葉というか、ボス感が出てきます。

松さん、普段は封印している側からの横顔を鏡ごしに披露していましたね。

たぶん松さんがきれいにうつらない側からのアングルだと思います。

いつも見せる斜めからのアングルとは違う顔でした。きれいじゃなかった。これがよかったんです。すごみがあった。

すれて傷んだ感じもあったし。

でもって、この回答に満足しなかった満島ひかりが食い下がります。「どうして」と。

ちょっと考えた松たか子はこう答えます。

「こばれたのかな・・・・・・内緒ね」

そしてにやりと満島ひかりに微笑みかけるのです。共犯認定してもらえたひかりもにこりと笑います。

手下(てした)感が半端なかったですけど、うれしそうでしたね。

こういった微妙ななりとりができる役者さん、こういったシーンを(役者の動きを想定して)かける脚本家さん、どちらもすごいですね。

もう一つ印象的というか、笑ったシーンが玉の輿にのった(しかも相手は白人)吉岡里帆がかつての雇用主である八木亜希子とサンドイッチマンの富澤さんに対して言い放ったセリフ。

「人生、ちょろかった!」

気持ちいいですね。これぐらいはっきり調子にのられると、誰もおこりません。

このドラマの中の吉岡里帆はひねてた時代(本人的にはおもしろくない時代だったのでしょう)もあったので、うまくいってよかったねという感じもありました。

このシーンを見てて、思い出したのがカズレーザーの言葉。

深夜の番組でお悩み相談みたいなことをやっていたカズレーザーが言ってたんです。「どうせ、みんな幸せになるんだから」って。

いい言葉だなと思いました。

こっちもいい年なので、みんな幸せになることはない、不本意なまま「どうして生まれたんだろう」と鬱屈した気持ちを抱えて亡くなっていく人も少なくない(むしろこれからは増える)ことを知ってますが、知ってるがゆえにいい言葉だなと思ったんです。

最後に幸せになれても、なれなくても、「どうせ幸せになるんだから」って生きていたほうが、楽に決まってる。

楽しいというところまではいかなくても、楽になると思うんです。

あと、ドラマの中の吉岡里帆のようにほしい答えが手に入る人もいる。

そーゆー人も、満足のいく結果にいきつくまでの間、「どうせ私は幸せになるんだから」って生きていたほうがいいに決まってる。

人生ちょろかった! の語感の軽さで、この言葉をふいに思いだしたのですが、結構通ずるものがありましたね(こじつけ?)。

とゆーことで、最終回のあらすじです。

松たか子には懲役がつきましたが、松さんはみんなの元には戻りません。迷惑をかけたくないという理由で。

しかし、雑誌に取り上げられている(義父殺しの悪女として)松さんの写真を頼りに、三人(満島ひかり、松田龍平、高橋一生)は松さんを訪ねていきます。

三人と一緒に軽井沢に戻る松さん。

そして、今の自分の「悪女」のイメージを逆手にとって、カルテットのコンサートをひろこうと提案します。

この提案にのる三人。四人はコンサートホールでのコンサートを実現させます。

そして、四人はカルテットとして、営業の仕事を受けたりしながら、一緒に過ごしていくことを選択します。

なんだか文章にするとあっさりですね。

最後のシーンで今後を判断するのは難しいです。これからも一緒にいるんじゃんと思ってしまいましたが、人によってはあれを最後としてお別れするんだと解釈したかも。

でも、これぐらいグレーな感じのほうがリアルです。

から揚げの付け合わせのパセリを認識しろと高橋一生がぐずったり、前半の場面(からあげにレモン)を彷彿とさせるシーンもありましたが、最終回は基本的におふざけはなしでした。

最後はきれいにまとめてきましたね。

終盤の一番もりあがる部分を見逃してしまったので、絶対にDVDが出たら見たいと思います。

それにしても、久々に連ドラに出た松たか子は良かったですね。

舞台中心の活動で、映画やスペシャルドラマには出ても連ドラ出演からは遠ざかっていた松さん。

今後はもう少しドラマにも出てほしいです。