カルテット ところどころ破たんがあったり、いきなりとんだりするから会話がリアルになる
昨日の月9を見てて思ったのは、どうしてこんなに会話が不自然なのかということ。
出演者たちは状況にあったことを言ってるし、説明台詞が多すぎて気持ち悪い(それもある)のかと思ってたんですが、そうじゃないんですよね。
会話っていきなりとんだり、破たんがあったり、お互い言ってることが伝わってなくてとんちんかんな返しをしてたり、そーゆーのがリアルなんですよね。
人って相手がいても勝手にしゃべってるところがあるし、ぜんぜん違うこと考えたりするから、会話っていつもいつもきちんとかみ合っているわけではない。
カルテットは会話にそーゆーところがあって、だからリアルなんだなと思いました。
で、のっけから活躍したのはもたいまさこ。いや~なところのあるおばさんがハマってきましたね。
松たか子と松田龍平が居るところに出くわして、トイレと間違ったふりして寝室のドアを開け、ベッドが乱れてないかをチェックするところが最高でした。
ばばあがやりそうな嫌なことです。
松たか子ともたいまさこ、意外にも良好な嫁姑関係だったんですね。
松さんともたいさんのやりとりや、松さんがもたいさんにマッサージするところなど、なんかとてもスムーズでした。
ほんとに仲いい感じが出てました。二人とも演技うまいですね。
演技うまいといえば、演技はうまかったが腹の立つ演技をしたのは吉岡里帆。小生意気でしたね。
いらっとするものの言い方をしてました。言ってる内容より言い方が腹立った。
吉岡さん、「ゆとりですがなにか」のときもクセのある役をしてましたが、やっぱり演技にクセというか、そーゆーのがあるんですよね。
それが嫌な役にはまる。思った以上に演技がうまく、女優っぽい方ですね。
最後の最後で笑ったのは、松たか子の旦那が宮藤官九郎だったこと。
でも、不思議と松さんと一緒におさまってる写真は「似合いの夫婦」になってました。
なんかリアル感がある方なんですよね。俳優としてもすごく腕があると思います。
同じようで、でも、温水洋一さんのグループとは違うリアル感があるんですよね。不思議な感じです。
で、今回のあらすじはこんな感じ。
別荘から出ていってほしいということで、松田龍平の弟がみんなに仕事を持ちこんできます(仕事をもたせてから「出ていけ」と言うために)。
大きなコンサートの出演に浮かれる四人。
しかし、求められたのは派手なコスプレと音源に合わせた演奏のふり。
高橋一生と満島ひかりは出演をとりやめようとしますが、松たか子は「これは自分たちの力のなさゆえに起きたこと。なので現実をうけとめ、仕事はまっとうしよう」といったことを言い、二人をとめ、コンサートに出演します。
コンサートの帰り、四人は路上で演奏し、うさを晴らします。
また、もたいまさこはスパイを嫌がりはじめた満島ひかりの首を切り、吉岡里帆を新たに雇います。
松たか子が旦那を殺した証拠をつかもうと、吉岡里帆がみんなの住む家にやってきます。
松たか子、吉岡里帆、満島ひかりで雑談していると、吉岡さんが執拗に松さんに旦那さんのことを尋ねはじめます。
それを遮る満島さん。しかし、吉岡さんは追及をやめません。
満島さんがしつこい吉岡さんを制そうと腕をつかみ、反動でレコーダーが松さんの足元に転がります。
レコーダーを再生し、満島さんが録音した自身の会話を聞く松さん。
満島さんは自分のスパイ行動がばれ、涙を流し、家を出ていきます。
また、吉岡さんはもたいさんに雇われていたことをあっさり白状し、松さんを困惑させます。
家に戻らず街をぶらついていた満島さんはある男にぶつかります。それが松さんの失踪中の旦那さん、宮藤官九郎でした。
というのが今回の物語。
やっと松さんの旦那さんの話が動きはじめましたね。やっとです。でも、旦那さんは宮藤官九郎だし、なんかとても楽しい。
おもしろくなりそうです。
吉岡さん、松さん、満島さんの会話であった「ズボンはいてるけどノーパン」っていうのが、ちょっとツボりました。
なんか気持ち悪い(どこか嘘がある)ことのたとえとして抜群。
100点っ!(ブルゾンちえみ)
全部が全部とはいいませんが、確かにどんな人間関係にもそういった部分はあると思います。
今はみんなコミュニケーション能力がどんどんあがっていて、そのためか嘘もうまかったり多かったりするので、人間関係もしんどいものが増えていますよね。
そーゆーのに傷ついてドラマの中の吉岡さんみたいに極端な方向に走る人ってわからなくもないです。でも、ふつうあそこまではふりきれませんが。
四人のコスプレのシーン(松さんと松田さんが特に素敵でした)を見てて思ったんですが、脚本の坂元裕二先生って結構こーゆー世界好きですよね。
「最高の離婚」でもいきなり瑛太がアイドル(地下アイドルだったかな?)にはまる部分があってぎょっとしたのを思い出しました。
ドラマの振り幅が大きい。さすがは大先生、自由自在です。