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サボリーマン甘太朗 母親(森口瑤子)は甘味を憎む歯科医

サボリーマン甘太朗、面白さをキープしています。

 

はじまったときは、面白いけど「尾上松也が甘味を食する」の繰り返しではきついのではと思っていましたが、周囲のキャラを濃く描き、そのキャラと甘太朗(尾上松也)をうまく絡ませることで、面白さを上乗せ&キープしています。

製作の力を感じさせます。

 

周囲のキャラの中でもとびぬけて面白かったのは尾上松也の母親、歯科医の森口瑤子です。

この方、実は有名脚本家(カルテットとか書いた人)の奥さんです、たしか。

若々しくおきれいです。

品もあるし。

尾上松也の母親役としてはちょっと雰囲気が若すぎて、二人が並ぶと恋仲って感じになってましたが、まあ、いいとしましょう。

 

この母親が強烈でした。

歯科医の森口瑤子、甘太朗に甘いモノを決して許さず(これの反動で甘太朗は甘味に狂った)、急に訪ねてきて甘太朗の部屋の中を家宅捜索します。

甘いモノはないかって。

この必死な形相が良かった。

くだらなさ倍増。

 

それを甘太朗もわかっていて、甘いモノは完全に処理&隠します。

甘太朗が幼い頃に甘味に手をだすと、外に出して数時間ぶっ続けで歯磨きをさせるような、ちょっとやばいところのある母親、森口瑤子。

その母親の前で甘太朗は甘いモノ嫌いの息子を完璧に演じます。

 

母が来る直前にエクレアを食べようとしていた甘太朗。

なぜか母が来る前に急いで食べきってしまうことはせずに、隠し冷蔵庫(なんでこんなものあるの? 母親対策?)にエクレアを隠します。

そして、母を部屋に招じ入れ、アロマやハーブティーで母、森口瑤子を寝かしつけます。

 

その後の甘太朗(尾上松也)の行動がちょっと衝撃的&変態チックでした。

尾上松也、眠る母の顔に近づいていき、至近距離で隠していたエクレアを頬張り、恍惚の表情を浮かべます(もちろん白目芸もあり)。

 

笑えた。

でも、ちょっと変態っぽかった(それがまた笑えて良かった)。

 

大したことではないものを、見せ場のシーンまで押し上げるスタッフと尾上松也の演技力はすごい(あと眠っていた森口瑤子もきれいでした。寝顔も美人)。

 

やっぱり尾上松也って色気があるんですよね。

歌舞伎の世界の人ってどこか艶っぽくて素敵です。

小さい頃から芸を磨くからこそ、普通の人では身につけられない雰囲気や色気をまとうことができるのでしょう。

 

しかし、甘太朗のちょっとおかしな感じは、この幼いころから抑圧されていたことに大いに関連してたわけです。

完璧に仕事をこなし、隙を見せることのない甘太朗。

しかし、幼い頃に甘味を抑制されていて、それが大人になって爆発。

 

白目を剥きながら甘味を食べる姿にハンパないエクスタシー感があふれているのは、禁忌に手を出しているからゆえだったんですね。

納得&爆笑の回でした。

 

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