綾瀬はるかがあんなに頑張っているのに、「精霊の守り人」はなぜ視聴率的に苦戦しているか
まず暗い。
内容(ストーリー)はそんなに暗くないのに(前向きさもあるし、そんなにひどいことばかりも起こらないし、救いもある)、なぜかものすごく暗く感じる。
映像はきれいなんです。とてもお金もかかっているのでしょう。セットもすごい。
衣装も凝っている。ほんとに予算がかかってます。
でも、画面から出てくる印象がなんとも寒々しく暗い。
作り手からすると異空間、異世界を作り上げることには成功しているし、狙い通りかもしれませんが、見てるほうは「華」のなさにうんざりしてきます。
王様とか王子を扱っているのに、煌びやかな感じが全くないんですよね。
暗いのは画ずらだけでなく、セリフとか、そういったものも暗い。
重厚さがあってそれはストーリーを支えてていいんだけど、ちょっと重すぎる。
笑いがほしいわけじゃないんです。そんな内容じゃない。でも、明るさに欠けるんだよね。
出演者もみんなしかめっ面してるし。緊張感が強すぎるんです。
土曜の娯楽を求める視聴者にはきつい内容。
映画のような重厚さがすべて裏目に出てるんですよね。
セリフとセリフの間も長く、そのせいで変に緊張感が高まったり、反対に間延びしたり。
ドラマのような軽さを嫌っての演出だと思いますが、軽快さがここまでないと視聴者はついてきません。
クオリティはすごく高いと思うんです。でも、素人向けじゃないのかも。
今の視聴者はこんなじっくり見ないといけないドラマは好まないでしょう。
軽快なやりとりを楽しめ、あっという間に時間が過ぎるような内容を優先して視聴します。
出演者たちのアクションも素晴らしく、特に綾瀬はるかは女性なのにものすごいアクションをこなしています。
すごくすご~く鍛錬しているんだと思います。ものすごく評価できるというか、尊敬できる。
しかし、そんな綾瀬はるかのアクションも十分には活かされてない感じがします。
「奥様は、取り扱い注意」でもアクションをこなしていた綾瀬はるか。
あちらのアクションは素手での打ち合いや蹴り合いをやってました。
空手とかテコンドーみたいな感じでした(このあたりはよくわかりませんが)。
軽快だったんですよね。ビシバシと打ち合う感じが楽しかった。
しかし、「精霊の守り人」のアクションは武器を使ったもの。
アクションはより難しくなるでしょうが、見てるほうは、武器がある分軽快さに欠けて見えてしまいます。
素手で打ち合うより、のろっとした感じになってしまうんですよね。
アクションのほうも間が長い気もします。
間の長さ=重厚さにもつながってプラスになることもあるんですが、このドラマに関してはそれが裏目に出ているような気がします。
演技がうまいだけでなく、アクションまで器用にこなす俳優陣をそろえているのに、結果(視聴率)がいまいちついてこない精霊の守り人。
ラストスパートで一気に盛り上がることを期待して、視聴していきます。