いい年なのにテレビっ子!

テレビの感想や芸能ネタなどのつぶやきリポート

イン・ザ・プール(奥田英朗) オダギリジョー、松尾スズキで映像化も。「おもしろそう」な内容をちゃんとおもしろくできている良作

おもしろいです。
笑えます。
映画化もされてます。見てませんが。
 
たしか先生が松尾スズキで、オダギリジョーがたちっぱなしの役だったはず。
今だったら絶対にやらないと思いますが(やるかな?)
 
主人公は、馬鹿でスケベで性格が悪くてどうしようもない精神科医。
口も悪いです。
 
ってゆーか、今の時代なら成り立たない医師。
離島で医者が選べないといった状態でなければ、こんな医者、誰も選びません。
 
客がこなくなって、成立しない医者です。
 
でも、不思議な展開で、患者は皆たちなおっていきます。
このあたりは物語ということで。
 
でも、その展開がおもしろいし、主人公の医者が「いい人」ではないけど、魅力的にも見えてきます。
 
スケベで粗野で人のことを考えてなくて、思いやりもなくて、でも、結果人のためになっている医師。
 
漫画のようなキャラです。
 
そういった医師が病んだ人々を救っていく。
やっぱり漫画のような展開。
 
でも、おもしろそうと興味をひくあらすじです。
 
これをちゃんとおもしろく形にして小説として出しています。
 
奥田英朗先生ってほんとにすごいと思います。
小説がうまいんですよね。
 
人も描ける、展開もおもしろい、文章もうまい。
小説に求められるものをすべて表現できる奥田先生ってほんとにすごいと思います。
 
あらすじが良くて、本作がつまらないってよくありますよね。
 
映画だったら、予告編が一番おもしろかった~ってやつです。
 
こういった漫画のようなべたな設定にして、笑いを・・・となると、実はものすごくむずかしいと思います。
 
ハードルがあがりまくって、で、こける。
そういった結果になりがち。

しかし、本作は「おもしろくなりそうな要素」をきっちり、おもしろい形に落とし込んで作品にしています。
 
とてもおもしろいです。
笑えます。
 
ちゃんと人間の悩みみたいなものも描いているし。
秀作です。
 
おすすめ。
 
あまり本を読まない層にも確実にささります。
 
ぜひ、読んでみてください。