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戦略系コンサル勤務のエリートも 第156回芥川賞候補

最近本をとんと読んでいないということもあるのですが、候補者の名前を見て思ったのは、知った人が誰もいないということ。

候補にあがった作品はすべて文学界と新潮のいずれかに掲載されたものです(こんなに集中する?)。

しかも、どれも7月号以降の雑誌にのったものばかり。偶然でしょうが、なぜ下半期に集中?

芥川賞は受賞後に慌てて単行本にするということが多々あるようですが、今回もその流れになるようです。

候補作とその作者は以下の通り。

キャピタル   加藤秀行
ビニール傘   岸政彦
縫わんばならん 古川真人
カプールの園  宮内悠介
しんせかい   山下澄人

経歴を見ていると、エリートが目につきます。

加藤さんは東大卒で戦略系コンサル勤務。戦略系といったら、ボストンとかそういったところでしょうか。

154回の芥川賞でも候補にあがっています。

岸さんは社会学者。学者さんですか。それも文学系ではないんですね。

なんだかすごい。

こういった方たちはなぜ小説を書こうと思ったんでしょうか。

とくにコンサルティング会社に勤務してたら、仕事も忙しいだろうし。気になります。

勝手なイメージですが、作家ってやっぱりちょっとアウトローなイメージというか、そういった方のほうが大成するような気がします。

そんな時代じゃないのかな。

で、いました、ちょっとアウトローの香りのする方が。

山下さんは、劇団FICTIONを主宰されているとのこと。いい感じですね。無頼なものを書いてほしいです。

そんな山下さん、実力もこの中ではピカイチかもしれません。

野間文芸新人賞もとっているし、芥川賞の候補も過去に何度かあがってますね。

三島賞の候補にもあがっているし、順当にいけばこの方かもしれません。

古川さんは候補作で新潮新人賞を受賞されてます。この方も強いかもしれません。

あれ? と思ったのは宮内さん。この方創元SF短編賞山田正紀賞でデビューしてるんですね。

SFデビューで芥川賞候補にあがるのはめずらしいと思います。

しかも、この方、デビュー作で直木賞の候補になり、日本SF大賞もとっている。

その後も直木賞の候補にあがったり、山本周五郎賞の候補(なんと押切もえが候補にあがって話題になったときでした)にあがったりされてます。

でも、なぜ芥川賞? 

直木賞をとらせたあげたらいいのに。そう思うのは私だけでしょうか。

ということで、これまでの実績で考えたら宮内さん濃厚ですが、宮内さんは直木賞向きの方だと思います。

山下さん、古川さんあたりがくるかもしれないな。

エリート社員が受賞! みたいな話題性をとるなら加藤さんですね。

あと、最近の文学賞は新潮が強いような気がします(あくまでも主観)。

そういう点でみれば、岸さん、古川さん、山下さんが強いかも。でも、岸さんはないような気がします、なんとなく。これまでの実績も弱いし。

出版社のことまでふくめて総合的に考えると古川さん、山下さんなのかな。

さて、どうなることやら。

出版社も本を売るために必死なので、実力以外のことも加味してるのかなと思わせる最近の文学賞ですが、結果はいかに。