いい年なのにテレビっ子!

テレビの感想や芸能ネタなどのつぶやきリポート

ガッタンガッタンそれでもゴー 谷村美月と町田啓太が奥飛騨の若者に

2017/2/25にNHKで放送された岐阜放送局、開局75周年記念ドラマ。

こういった地域ドラマをNHKはときどきやってますよね。あまり見てないんですが。

出演者もそれなりです。このドラマのメインキャストは谷村美月、町田啓太、松尾スズキ、国生さゆり、芳本美代子、鶴見慎吾。

わりと豪華です。

町田啓太はよくNHKに出てますね。たしかにNHK好みな顔です。ちょっと古い世代に好かれるイケメン顔なんですよね。落ち着きもあるし、賢そうだし。

20代より30代、40代以上がときめく顔ではないかと思います。

劇団EXILEだと、鈴木伸之なんかは20代、30代に好かれる顔だと思うんです。

若者は鈴木伸之で、中高年は町田啓太で。LDHってド体育会に見えて、結構戦略がしっかりしているのかもしれません。

そんな鈴木伸之は「あなたのことはそれほど」で波留と共演する予定。こちらも楽しみですね。ちょっとそれてしまいましたが。

この物語では、町田啓太はアメリカの牧場仕事に憧れ、子供時代からつねにカウボーイのような格好をしている役を演じていました。

中身がすごいまっとうなのに、格好だけはちょっと変わっているというキャラでした。

キャラ付けをしたいという狙いはわかるのですが、性格は大人しく常識的なのに、あれだけ主張が激しい服装をしている(しかも結構な田舎で)という違和感が最後まで抜けませんでした。

町田啓太の足の長さだけが印象に残る結果に。

あと、町田啓太とぎくしゃくする父親役で鶴見慎吾が出ているんですが、この二人が微妙に似てるところがあり、意外に親子でいけるなと思いました。

母親、国生さゆりは若すぎて、親というより年上の(それも金を持っている)恋人のようにも見えてしまい、こちらは残念な感じに。鶴見慎吾と国生さゆりは夫婦に見えたんですけどね。

ドラマでは松尾スズキが中心となり、町に人を呼ぶために、線路(廃線)に自転車を2台並べて走らせ、周囲の景色を楽しませるというアトラクション(?)を作り上げます(ドラマのなかではおくひだガッタン号となっていました)。

このアトラクション、目にすると、なんかテレビで見たことがあるという人も少なくないと思います(私もその一人)。

作った方(ドラマでは松尾スズキ)は、閉鎖した鉱山の中の廃線のトロッコ(掘り出したものを運ぶために使ってたもの)に乗ったことがきっかけでこれを思いついたらしいです(実話かどうかわかりませんが)。

ドラマ全体の中でみどころとなったシーンは、谷村美月が東京に出るときのシーン。

母親、芳本美代子が「帰ってこなくていい、こんな何もないところに。それより、楽しんで。そのためにあなたを産んだのだから」という趣旨のことを言い、娘、谷村美月を送り出します。

そのシーンがなんとも良かったです。芳本美代子ってこんなに演技ができるんだとも正直思いました。

ということで、ドラマのあらすじです。

母の死の知らせをうけ、谷村美月は東京から岐阜の奥飛騨に帰省します。子供のころにいじめられていた谷村さんにとって、故郷は母との温かい思い出のある場所ではありますが、懐かしい場所ではありません。

町田啓太は旅館の三代目として、地元の奥飛騨から出ることなく、実家の手伝いをして暮らしていますが、アメリカで牧場の仕事に就くことが幼い頃からの夢です。

町田さんは家業より町おこしに必死な父親とはぶつかることが多く、それを母親、国生さゆりが仲裁に入っては収めている状態。

また、町田さんは外の世界に出たくても、実家に縛られて出られないというジレンマで前向きに家業にも取り組めません。

谷村さんは、町の変わり者、松尾スズキに「外から来た人の意見が聞きたい」と言われ、閉山した鉱山のトロッコに乗せられます。暗闇の中を走るトロッコに谷村さんは大喜び。

その反応を見て、松尾さんは廃線で自転車を走らすことを考えつき、谷村さんもそれを手伝うことに。

廃線で自転車を走らすサービス「おくひだガッタン号」は町に人を呼び込むことに成功し、谷村さんも町に残ることになります。

一方、鶴見慎吾は町田啓太を誘い、「おくひだガッタン号」に乗ろうとしますが、町田さんがこれを拒否。

谷村さんと町田さんが乗ることになります。

同級生の二人は、自転車に乗りながら、二人が昔好きだった「おばけ列車」(列車の中をお化け屋敷のようにして走らせる。これも松尾スズキがやっていた)などの話で盛り上がります。

そして、三代目だから(家業を継がないとならず)外の世界に出れないという町田さんに、谷村さんは「本当にそうかな? 出ようと思えば出れるんじゃないの?」と言い、昔、町田さんが幼い頃「アメリカに行く」と自転車を走らせていた思い出を口にします。

結果、町田啓太はアメリカに旅立つことになり、谷村美月は地元に戻ることになります。

物語の内容としてありがちですが、よくまとまっていました。

変わり者なのに、物事をきちんと形にすることができるおじさんを松尾スズキが好演。

個性的なのに、こういった静かな内容のドラマでも力を発揮できるってすごいですね。

この方もまたNHKに好かれそうな人です。

地方での若者の苦悩みたいなものを形にすると、どうしてもこのドラマのような内容になってしまい(地元を出るか残るか、そういった選択の物語になる)、ありがちな内容になってしまうのですが、じゃあほかにどういったものが? と問われると、う~んとなってしまう。

こういった地方ドラマで、何か斬新な展開のドラマが発信されたらいいのになと思いました。