突然ですが、明日結婚します フランプール山村さんの覇気のない声が森本レオのできそこないみたいで・・・
少女漫画全開展開ですね。それも王道ってゆーか、かなり古いタイプの。さすがに脱落しそう。
いくらコミックスが売れているからといって、テレビでそれをまんまやったら視聴者には逃げられます。
だって漫画本に求めているものとドラマに求めてるものは違うんですから。当たり前でしょ。
映画とかならありかもしれません。
胸キュン系のコミックスが多数映画化されているということは、どれもそこそこの結果を出しているということでしょうし。
しかし、ドラマとは相性が悪い。
二時間とかの映画ならともかく、一時間を十回ぐらいやるんですから。
逃げ恥もコミックスのドラマ化でしたが、あれは少女漫画といってもかなりの変化球。
くせのある球を投げればいいかといえばそうではないですけど(外れたらとんでもなくなる)。
西内まりやの夢が「専業主婦」ですが、まず、これがまずい。今や専業主婦という生き方は贅沢なんです。
みんなができる生き方ではなくなってきている。
男も専業主婦になりたい(あなたの稼ぎだけで生活して子育てしていきたい)って女は重いし、女のほうだってそれわかってるから、「だったら働くわよ、貧乏は嫌だし」って気持ちになっている。
つまり専業主婦願望の女=怠惰で贅沢を夢見る女ってとられかねない時代なんです。
逃げ恥のガッキーが共感を得たのは、一生懸命勉強しても就職できず派遣切りにあったり、報われずに不運なのにもがいていたから。
ここに視聴者は自分を重ねた。
星野源も若いのにお手伝いが雇えるほどの高給とりのSEでしたが、ブラック企業にひっかかったこともあるし、童貞でちょっとコミュ障入ってるってゆー弱点に視聴者は共感したり、応援したりした。
しかし、このドラマの二人には共感点というか弱みがありません。
西内まりやは女性なのに銀行の総合職(就職偏差値が超高いわけです)で、フランプール山村さんはイケメンアナウンサー。
恋愛面もそつなくこなしてきて、年齢なりで人並み以上(だいたいこのご時世、忙しい仕事をしてたら恋愛が手落ちになるとか何かあるはずなんだけどね)。
とにかく二人とも完璧というか、目立った瑕疵がない。
そんな二人のどこにも共感できない。応援したくない。そんな感じ。
今の時代、みんな苦労がたたって、強いものにはとっても厳しいのです。
ドラマスタッフ=テレビ局で働いているような人間にはそのへんの世知辛さがいまいちわからないのかな。
昔ほどじゃないっていわれてても、テレビ局なんて高給とりの集まりだし。
ちょっと話がそれましたね。
ドラマの話に戻りますが、改めてメインの二人の演技がやっぱり、ちょっと・・・
西内まりやはすんごい下手でもないですが、ドラマの主演となるとさすがに荷が重い。もっと問題は山村さん。
会話の声に力がなさすぎ。
できの悪い森本レオみたいです。ナレーションのシーンでそれが全開になってましたね。あれはひどかった。
ウィスパーボイスってわけでもないし、ほんとにレオの真似してすべってるおっさんみたいになってました。
アーティストだから演技にケチつけても仕方ないですけど(難しい演技を要求するほうが悪い)。
しかし、歌声はいいのにしゃべる声がへなちょこなこの感じ・・・工藤静香以来です。
逸材は逸材なのかも。
メインの二人の出番が増えてしまうと、やはりこの二人の演技力の弱さが目立ってしまいます。
今後は恋のライバルとして出演してくる山崎育三郎と高岡早紀の出番をぐぐぐいっと増やし、ドラマ全体の演技力の偏差値を高めるしかありません。
その手しか、防ぎようがない。
一回目は盛りだくさんの展開でいろんなことをごまかしていましたが、スローな展開になった二回目はふさいでいた穴から一気に泥水が出てきたかのような出来栄え。
悪い予感が的中。
二回目からこれとなると、残りがさすがに苦しい。
山崎育三郎や高岡早紀との絡みが増えたらなんとかなるでしょうか。
この二人の出番を増やせと書いておきながら、それだけで解消できるかと不安になります。
展開がスローになると、改めてセリフとか心理描写にケチつけたくなりますね。
原作がダメなの、脚本がダメなの?
素人がこの流れだったら、こんなセリフ書いとけばいっか、で書きそうな程度のセリフのオンパレード。
恋愛ものでメインの二人に絞って描いてるわりには、心理描写とか全然できてなくてびっくりです。
あと気になったのは、ふたりの仕事のシーンが断片的すぎて、何がなにやら。ってゆーか、あれなら何でもいいじゃん。
西内さんなんて、勤め先が銀行でもITでもアパレルでも、総合職でも一般職でも派遣でも、どれでも通じそうな感じ。
「仕事もがんばっていて優秀だけど、夢は専業主婦。そのためならいつでも仕事は捨てるわ!」ってそんな感じのキャラにぜんぜんなってません。
FP目指してがんばってるわりに、友達と遊んでる(婚活したり)時間多いし。
でもって、二回目のあらすじはこんな感じでした。
「好きになってもいい?」なんて言われて山村さんが気になってしょうがない西内さん。
しかし、相手は結婚を否定していて自分の夢をかなえてくれるわけではない。
でも、テレビに出てたり、街で出くわしたりして(この偶然が多すぎる)、友達の家にいけば居たりで、山村さんが気になってしょうがない西内さん。
ある夜、高岡早紀と山村さんが一緒(打ち合わせ帰り)のところを西内さんは見てしまいます。
後日、街で山村さんに会った西内さんは、山村さんを激しく拒否しますが、そこに西内さんのお父さん(タクシー運転手)登場(ありえん)。
お母さん(石野真子)に山村さんを会わせたいお父さんは、山村さんを自宅に連れていきます。
家族の歓迎をうけまんざらでもない山村さん。
ゆず湯にまでいれてもらった後、西内さんの自室で話をする展開に。
そこで西内さんは山村さんに専業主婦になりたいという夢を「それはそれでありなんじゃない」と肯定してもらいます。
山村さんの応援の言葉に舞い上がる西内さん。
好きになってはいけない(結婚できない相手なので)と思いつつ、やっぱりどんどん山村さんに惹かれていきます。
そんなとき、仕事での付き合いのある証券マン、山崎育三郎に突然プロポーズされて・・・
そんな展開の二回目でありました。
相手が有名なイケメンアナウンサーなら、結婚がなくても一年ぐらい遊んでもいいのに。好きなんだし。
時間がないっていっても四十目前とかでもあるまいし。
ってどうしても思ってしまいます。違う?
あと、何年も付き合って結婚を望んでた彼(あとで絶対出てくると思うけど。復縁を望んできたり)のことをこんなにすっきり忘れてるものなの?
惚れっぽいの? ドラマとはいえ、ありえない。
とゆーことで、二回目で印象に残った(良い)点は椿鬼奴のモノマネ(桃井かおり)の面白さと高岡早紀の高飛車な感じと、杉本哲太の何かたくらんでる悪い顔ぐらい。
あと、山村さんより西内さんの弟役の人のほうがかっこいいですね。まあ、このあたりは人それぞれです。
しかし改めて、逃げ恥の星野源ってすごかったですね。
ルックス的にカッコよくはなかったかもしれないけど、見ていくうちにどんどん「ありかも」って思わせる何かがあったので。
その何かが演技力なのだったのか、他のものだったのか、定かではありませんが(「声の良さ」はそのひとつとしてあると思います)。
逃げ恥と比べるドラマじゃないのかもしれませんが、フジがどこかであのドラマを意識していることは間違いない事実。
次回以降、逃げ恥に追いつくような展開の面白さをみせてくれるのでしょうか。
山崎育三郎の出番が増えそうだし、そこはちょっと楽しみですね。
しかし、三回目で失敗すれば視聴者を引き戻すのは無理かもしれません。次回、ふんばってほしいものです。